公開告白される君と3日間の旅 ~夏休みは境界
レモンの味
ユキノジョウ達と ハジメは、
結局 『何か おやつ』を
島のキッチンで
調達する事に 決めた。
「誕生会の おばあちゃんが
いたら、『まくわうり』もらえる
かも しんない からな!」
そう、ユキノジョウは
やたら 期待していたが、誕生会は
とうの昔に お開きになり、
島のキッチン で作られた
みかん の パウンドケーキ を
全員で 頼んだ。
豊島の みかんで作られた
焼き菓子には、
同じく 島産みかんのジャムが
かかっていて、
甘い中に 皮のほろ苦い。
男性の ハジメにも 美味しく
食べれて、
御満悦の 様子だった。。
「いやぁ、若者達に 囲まれて
おじさん 1人も楽しめたよん」
優しい黄色。
檸檬のホテル、受付。
「そんなに 美味しいなら、
受付仕事する、私達に お土産
してくれて、良かったんですよ」
副女さんは、
ハジメに 軽い嫌味を 聞かせる。
母親達は
無事に、
予定の受付け ボランティア時間を
終了し、
後続の ボランティアに、
引き継ぎを 終わらせた。
支配人の 心配りで 差し入れされた
レモンのサワーを
受付にある ダイニングテーブルで、なぜか 全員
御相伴に 預かっている。
「ああ~!!本当にぃ!あ、でも
残念ながら、パウンドケーキは
僕らので、売り切れ~。
他の スイーツはねん、
テイクアウト 出来ないってぇ」
悪びれるもなく、
ハジメは 両手両肩を そびやかし
sorryと ジェスチャーをした。
それから、
まだ 時間が あるのか、
副女さん達 大人は
ダイニングテーブルで 話を
続けている。
アコは、
少し 疲れたのか テーブルに
うつ伏せて 半分 寝惚け眼だった。
ユキノジョウと ユリヤは、
せっかく 芸術祭のパスポートを
持っているのだからと、
檸檬のホテルを、
2人で アート散策する事にした。
『ペアになってますね。じゃあ、
音声ガイダンスを 耳に付けて、
聞こえる指示に 従って 体験
アートを、楽しんでください』
母親達から、引き継いだ
後続のボランティアは、
当たり前だが、
ユキノジョウ達の受付より、
よっぽど プロっぽいと
思ってしまった。
後続ボランティアは、
このまま 夜受付の 後に
檸檬のホテルに 宿泊するのだと
母親達に、話していた。
「ユリ、イヤホン入れるよ。」
ユキノジョウは、
ユリヤの片耳に、ガイダンスの
イヤホンを 突っ込んで
そして
自分の耳にも スタンバイすると
案内のスイッチを 入れた。
そこに、
副女さんから
「電話の 写真を使う
事がある から
その時は、これを 使いな。」
と、
インスタントのカメラを
簡単に使い方を 言われながら
投げられた。
夏の夕方は 昼間の様に
まだ 全然、明るい。
夕食に向けてか、
新たに 体験にくる 旅人も
まだ、レモンのホテルには
現れそうにない。
つまり、
ユキノジョウと ユリヤは
2人きり。
指示される ままに、 進む。
優しい黄色の光に
ホテルは 包まれて いる。
大人なら、
青春の 酸っぱさや、
爽やかさを、その色味の世界に
感じるのだろう。
けれど、
青春真っ只中の
登り坂を これから 上がる
幼い 2人は、
流れる 指示を、ゲーム感覚。
未知への 予感に
ワクワクと 進んでいく。
ある指示は
外の遊具で 並んで とか、
外の 檸檬色の 布で 戯れてとか。
いろいろ 指示されて。
そして、
優しい 黄色の 縁側まで 来た。
目の前には、
たわわに 実る レモンの木。
最後の指示で
ユキノジョウと ユリヤは
『ほほ檸檬』なるモノを
指示された。
「ほほレモン?何?それ?」
ユキノジョウが 呟く。
指示の場所には
籠盛りされた レモン。
1つ
ユリヤが 手に取り、
お互いの ほほで レモンを
挟むのだろうと
言った。
なので
ユキノジョウと ユリヤは、
特に 躊躇いもなく
『ほほに檸檬を 挟む』んで、
カメラのシャッターを切る。
星空は、レモン距離で だった。
「で?」
最後のミッションを
あれで、
難なく 終わらせたと
言うことなのだと、
気がついて、
ユキノジョウは レモンを 弄び
ユリヤを 見投る。
「終わり。」
ユリヤは、
にっこり として 伝げた。
「何これ。」
最初
ワクワクで
始まった感覚は
普段、学校で 遊ぶような
じゃれあいの指示に、
いつもと なんら
変わらない シーンの
再現ように 只只 感じて、
ユキノジョウには ???だった。
「アート体験だって。」
ユリヤも、瞳をパチクリと
していたが、
年の差1つ分は
何かを 理解しては いる
笑顔を している。
「ふーん。そっか。昼間ユリが
言ってた、『レモンの本』も、
こんな 感じの 本なのか。」
大人なら、『ほほに 檸檬』も、
もっと 違う感覚を 持てたのだろう
けどと、思いながらの
ユキノジョウの問いかけに
ユリヤは、頭を 傾げた。
少し、考えた風にして
「全然ちがう。、、、
でも、
もしかしたら、お母さんが
教えてくれた事、似てるかも」
そう 言って、
ユリヤも、1つ籠から
レモンを 手に した。
「『檸檬の本』にね、
このレモンを
『爆弾』って ことにして、
本屋さんに 主人公が、レモンを
おいて 出ていくって書いてる」
そして、
渡された インスタントカメラを
本に見立てて、
ユリヤは レモンを カメラに置く。
ユキノジョウが、
戯けて
そのレモンが 『ボン!』と、
爆発的する
みたいな
ジェスチャーを して見せる。
「それ、すげー!面白いな!」
ゲラゲラ アハハと
2人で 笑って、ユリヤが
「でね、京都に 、あるんだって。
その本屋さん。だから、本当に
その本に、レモンを 置く
お客さんが いるって、
お母さん 教えてくれた。」
ユキノジョウは、
ユリヤの言葉を 聞いて
レモンを 見つめると、
恐る恐る
自分の頭に、
レモンを 乗せた。
「本は ないから、頭ん上。」
ユキノジョウを 見て
ユリヤも 自分の頭に
レモンを 乗せて、
並んで、 写真を 撮る。
ふと、
ユキノジョウは
ユリヤの 頭のレモンを 見つめる。
自分に乗せた
レモンを、
手に して
ユキノジョウは
「ユリ!
もう1度 『ほほレモン』しよ!」
と、手のレモンを ユリヤの顔に
近づける。
ユリヤは、自分の頬を
ユキノジョウに 出した。
そうして、
ユキノジョウは
手にした レモンを ユリヤの頬に
添えて、
ユリヤは まだ 頭に
レモンを 乗せて カメラを構える。
「撮るね。」
ユリヤが 合図をする。
シャッターが 切れる音がして、
ユリヤの頬に 添えられた
レモンが 消え
ユキノジョウの口が
ユリヤの頬に 寄せられた
感触に
ユリヤの頭から
レモンが 落下する。
地面に 落ちたレモンは
破裂して
2人は
爽やかな
酸っぱくて 甘い 香り に
包まれる。
ユキノジョウは、
人差し指を 口に当てて
破裂したレモンを
目の前の レモンの木の 根元に
隠して 置いた。
そして
たわわに実る レモンを
1つ もぐと、自分の手のレモンも
ユリヤに 渡して、
2つのレモンを
籠に 戻させた。
ユキノジョウは
あれ?っと思うが、
インスタントの カメラには
何が 撮れて いるかは
予想が つかなかった。
結局 『何か おやつ』を
島のキッチンで
調達する事に 決めた。
「誕生会の おばあちゃんが
いたら、『まくわうり』もらえる
かも しんない からな!」
そう、ユキノジョウは
やたら 期待していたが、誕生会は
とうの昔に お開きになり、
島のキッチン で作られた
みかん の パウンドケーキ を
全員で 頼んだ。
豊島の みかんで作られた
焼き菓子には、
同じく 島産みかんのジャムが
かかっていて、
甘い中に 皮のほろ苦い。
男性の ハジメにも 美味しく
食べれて、
御満悦の 様子だった。。
「いやぁ、若者達に 囲まれて
おじさん 1人も楽しめたよん」
優しい黄色。
檸檬のホテル、受付。
「そんなに 美味しいなら、
受付仕事する、私達に お土産
してくれて、良かったんですよ」
副女さんは、
ハジメに 軽い嫌味を 聞かせる。
母親達は
無事に、
予定の受付け ボランティア時間を
終了し、
後続の ボランティアに、
引き継ぎを 終わらせた。
支配人の 心配りで 差し入れされた
レモンのサワーを
受付にある ダイニングテーブルで、なぜか 全員
御相伴に 預かっている。
「ああ~!!本当にぃ!あ、でも
残念ながら、パウンドケーキは
僕らので、売り切れ~。
他の スイーツはねん、
テイクアウト 出来ないってぇ」
悪びれるもなく、
ハジメは 両手両肩を そびやかし
sorryと ジェスチャーをした。
それから、
まだ 時間が あるのか、
副女さん達 大人は
ダイニングテーブルで 話を
続けている。
アコは、
少し 疲れたのか テーブルに
うつ伏せて 半分 寝惚け眼だった。
ユキノジョウと ユリヤは、
せっかく 芸術祭のパスポートを
持っているのだからと、
檸檬のホテルを、
2人で アート散策する事にした。
『ペアになってますね。じゃあ、
音声ガイダンスを 耳に付けて、
聞こえる指示に 従って 体験
アートを、楽しんでください』
母親達から、引き継いだ
後続のボランティアは、
当たり前だが、
ユキノジョウ達の受付より、
よっぽど プロっぽいと
思ってしまった。
後続ボランティアは、
このまま 夜受付の 後に
檸檬のホテルに 宿泊するのだと
母親達に、話していた。
「ユリ、イヤホン入れるよ。」
ユキノジョウは、
ユリヤの片耳に、ガイダンスの
イヤホンを 突っ込んで
そして
自分の耳にも スタンバイすると
案内のスイッチを 入れた。
そこに、
副女さんから
「電話の 写真を使う
事がある から
その時は、これを 使いな。」
と、
インスタントのカメラを
簡単に使い方を 言われながら
投げられた。
夏の夕方は 昼間の様に
まだ 全然、明るい。
夕食に向けてか、
新たに 体験にくる 旅人も
まだ、レモンのホテルには
現れそうにない。
つまり、
ユキノジョウと ユリヤは
2人きり。
指示される ままに、 進む。
優しい黄色の光に
ホテルは 包まれて いる。
大人なら、
青春の 酸っぱさや、
爽やかさを、その色味の世界に
感じるのだろう。
けれど、
青春真っ只中の
登り坂を これから 上がる
幼い 2人は、
流れる 指示を、ゲーム感覚。
未知への 予感に
ワクワクと 進んでいく。
ある指示は
外の遊具で 並んで とか、
外の 檸檬色の 布で 戯れてとか。
いろいろ 指示されて。
そして、
優しい 黄色の 縁側まで 来た。
目の前には、
たわわに 実る レモンの木。
最後の指示で
ユキノジョウと ユリヤは
『ほほ檸檬』なるモノを
指示された。
「ほほレモン?何?それ?」
ユキノジョウが 呟く。
指示の場所には
籠盛りされた レモン。
1つ
ユリヤが 手に取り、
お互いの ほほで レモンを
挟むのだろうと
言った。
なので
ユキノジョウと ユリヤは、
特に 躊躇いもなく
『ほほに檸檬を 挟む』んで、
カメラのシャッターを切る。
星空は、レモン距離で だった。
「で?」
最後のミッションを
あれで、
難なく 終わらせたと
言うことなのだと、
気がついて、
ユキノジョウは レモンを 弄び
ユリヤを 見投る。
「終わり。」
ユリヤは、
にっこり として 伝げた。
「何これ。」
最初
ワクワクで
始まった感覚は
普段、学校で 遊ぶような
じゃれあいの指示に、
いつもと なんら
変わらない シーンの
再現ように 只只 感じて、
ユキノジョウには ???だった。
「アート体験だって。」
ユリヤも、瞳をパチクリと
していたが、
年の差1つ分は
何かを 理解しては いる
笑顔を している。
「ふーん。そっか。昼間ユリが
言ってた、『レモンの本』も、
こんな 感じの 本なのか。」
大人なら、『ほほに 檸檬』も、
もっと 違う感覚を 持てたのだろう
けどと、思いながらの
ユキノジョウの問いかけに
ユリヤは、頭を 傾げた。
少し、考えた風にして
「全然ちがう。、、、
でも、
もしかしたら、お母さんが
教えてくれた事、似てるかも」
そう 言って、
ユリヤも、1つ籠から
レモンを 手に した。
「『檸檬の本』にね、
このレモンを
『爆弾』って ことにして、
本屋さんに 主人公が、レモンを
おいて 出ていくって書いてる」
そして、
渡された インスタントカメラを
本に見立てて、
ユリヤは レモンを カメラに置く。
ユキノジョウが、
戯けて
そのレモンが 『ボン!』と、
爆発的する
みたいな
ジェスチャーを して見せる。
「それ、すげー!面白いな!」
ゲラゲラ アハハと
2人で 笑って、ユリヤが
「でね、京都に 、あるんだって。
その本屋さん。だから、本当に
その本に、レモンを 置く
お客さんが いるって、
お母さん 教えてくれた。」
ユキノジョウは、
ユリヤの言葉を 聞いて
レモンを 見つめると、
恐る恐る
自分の頭に、
レモンを 乗せた。
「本は ないから、頭ん上。」
ユキノジョウを 見て
ユリヤも 自分の頭に
レモンを 乗せて、
並んで、 写真を 撮る。
ふと、
ユキノジョウは
ユリヤの 頭のレモンを 見つめる。
自分に乗せた
レモンを、
手に して
ユキノジョウは
「ユリ!
もう1度 『ほほレモン』しよ!」
と、手のレモンを ユリヤの顔に
近づける。
ユリヤは、自分の頬を
ユキノジョウに 出した。
そうして、
ユキノジョウは
手にした レモンを ユリヤの頬に
添えて、
ユリヤは まだ 頭に
レモンを 乗せて カメラを構える。
「撮るね。」
ユリヤが 合図をする。
シャッターが 切れる音がして、
ユリヤの頬に 添えられた
レモンが 消え
ユキノジョウの口が
ユリヤの頬に 寄せられた
感触に
ユリヤの頭から
レモンが 落下する。
地面に 落ちたレモンは
破裂して
2人は
爽やかな
酸っぱくて 甘い 香り に
包まれる。
ユキノジョウは、
人差し指を 口に当てて
破裂したレモンを
目の前の レモンの木の 根元に
隠して 置いた。
そして
たわわに実る レモンを
1つ もぐと、自分の手のレモンも
ユリヤに 渡して、
2つのレモンを
籠に 戻させた。
ユキノジョウは
あれ?っと思うが、
インスタントの カメラには
何が 撮れて いるかは
予想が つかなかった。