星空の下、君の世界輝いて。
「夜空、今日はなにパン?
わたしの予想はねえ…焼きそばパン!」


「ん、正解。
さすが雛だね。」


「ソースの匂いがしたからね。」



なんてくだらないことを話しながら、いつも通りのんびりとお昼を過ごす。


学校にいる間、唯一休まる時間と言ってもあながち間違ってない。
目の見えないわたしには、教員補助員の先生がついててくれるけど、その先生に対しても気を遣うからしんどいし。



「雛はクラスでお弁当、食べないの?
いつも僕とばかりで…。」


「うーん…。
誘ってはくれるんだけど、やっぱり夜空といる方が居心地良いからね〜。」


「そう言ってくれるのは嬉しいけど…。」


「あ、夜空がクラスの子と食べたいなら、そう言ってね。
そしたら、わたしもクラスの子と食べるし。」


「ううん、僕はいいよ。
雛とご飯食べるのも楽しいし。
なにより、雛の手助けをしたいからこの高校を選んだの。」


「……そっか。」



わたしの手助け…ねえ。
昔から、夜空はわたしの側にいてくれたけど…。
まるで、わたしが縛り付けてるみたい。
目が見えないことを、理由に。






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