異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。
データはおそらく消されたんだろう。消されたものを復旧する技術は私にはないから、一から作るしかない。

足早に部屋へ戻る道すがら、2人の看護師とすれちがった。

「期限は守らないとねぇ」

「本当。だらしがない役立たずなんて、辞めればいいのに」

思わず奥歯を噛み締めた。
間違いない。この人達に消されたんだ。でも、それを裏付ける証拠がない。ここで何かを言ったって、勝てるわけがない。悔しいけれど、今はこの人達のことよりも、目の前の仕事だ。献立と、面談の報告書を作らないと……













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