異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。
そして、先日一緒に王都へ行った時のことなんて……
所謂、結婚式のドレスを作るために訪れた仕立て屋で、「ユーリはどれを着ても似合ってしまう」なんて、恥ずかしげもなく言ってのけたルイス。

さらに、途中で買った昼食のパンとドリンクも、人前だというのに「交換だ」と言って、自分のものを食べさせようとしてきた。しかも、「あーん」をしろと。
護衛の騎士達や、居合わせた人々の生暖かい視線がいたたまれなかった……

「あの王太子様に、これほどまで愛されるなんて」

なんて、みんなが言ってるのも知っている。

王妃という立場が、好きという気持ちだけで務まるものじゃないってわかっているけれど……今のこの持ち上げられっぷりはどうなのよ。

そもそも、必ずネックレスをするようにって言われたのも、こうやって外堀を埋めるためだったとさえ思えてくる。








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