異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。
毎回断っているのに、この人は懲りずに何度も誘ってくる。職員の中で、私だけ下の名前で呼んでくるし、〝可愛い〟〝素敵だ〟なんて、顔を合わせるたびに言ってくる。
立派なお仕事をされていて、容姿も悪くない。将来有望となれば、独身女性は放っておかない。滝沢先生を前にすれば、看護師達は声のトーンが上がり、あからさまに狙っているのがわかる。私だって、その気持ちはわからなくもない。
でも、私は本当に彼に興味がないのだ。好きでもないのに条件だけで付き合う気はない。
それに、付き合っている人がいる……一応。
私が彼に気に入られていることも、こうやって断り続ける態度も、彼を狙う女性陣からよく思われていなくて、すっかり嫌われ者になってしまった。かと言って断らなかったとしたら、それはそれでさらに嫌われそうだけど。
挨拶をされないことも、聞こえるように悪口を言われることも、いつものこと。面倒事に巻き込まれたくないのか、積極的に私に関わろうとしてくれる人はいない。
唯一の救いは、私が看護師ではなくて管理栄養士だということ。専用の個室があるため、そこへ入ってしまえば雑音はシャットアウトされる。
今日も挨拶と諸々の必要なことを済ませると、早々に自分の城へ逃げ込んだ。
立派なお仕事をされていて、容姿も悪くない。将来有望となれば、独身女性は放っておかない。滝沢先生を前にすれば、看護師達は声のトーンが上がり、あからさまに狙っているのがわかる。私だって、その気持ちはわからなくもない。
でも、私は本当に彼に興味がないのだ。好きでもないのに条件だけで付き合う気はない。
それに、付き合っている人がいる……一応。
私が彼に気に入られていることも、こうやって断り続ける態度も、彼を狙う女性陣からよく思われていなくて、すっかり嫌われ者になってしまった。かと言って断らなかったとしたら、それはそれでさらに嫌われそうだけど。
挨拶をされないことも、聞こえるように悪口を言われることも、いつものこと。面倒事に巻き込まれたくないのか、積極的に私に関わろうとしてくれる人はいない。
唯一の救いは、私が看護師ではなくて管理栄養士だということ。専用の個室があるため、そこへ入ってしまえば雑音はシャットアウトされる。
今日も挨拶と諸々の必要なことを済ませると、早々に自分の城へ逃げ込んだ。