異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。
ライラの話した内容を思案していると、再び遠慮がちに話し始めた。

「食事に関して、何か手伝えることがあるかもしれないとおっしゃっていました。ただ、異国から来た人間に任せてもらえるかどうか、不安そうでしたが……」

「わかった。後で本人から直接聞いてみよう」


ライラと別れて、ひとまず騎士達の元へ向かう。見張りの当番の者を除いて、今頃は朝の鍛錬に励んでいるはずだ。
団長である自分も、可能である限り顔を出すが、なんせ王太子絡みで他の仕事が舞い込むことが多すぎる。なかなか行けないのが実情だが、この国の騎士達はルイスのカリスマ性に惹きつけられ、忠誠を誓っている。騎士という立場に誇りを持っており、団長が不在であっても手を抜く者はいない。

「おはようございます」

私の姿を見つけた途端、騎士達が手を止める。

「かまわず続けてくれ」

副団長であるジョナスの元へ向かい、問題がないことを確認すると、その後の指示を出す。
それから再びユーリの元へ向かった。


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