異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。
「さてと、ユーリ」

「あ、あの。さっきはありがとうございました」

「あん?なんだ?」

「料理長は、私のことをこいつは大丈夫だって言ってくれました。嬉しかったです」

「ヒューバートでいい。俺は思ったままを言ったまでだ。それとも、ユーリは見た目を偽る悪女だったりするのか?」

ヒューバートの目が、キラリといたずらに光った。

「あ、悪女だなんて……」

「人を見る目ぐらい、持っているつもりだ。
で、ユーリはここでどんなことをしてみたいんだ?」

「私に、このお城に留まることを許可してくださった、この国の……王太子様をはじめとした皆さんのお役に立ちたくて。なんでもいいので、仕事が欲しいんです。それで、得意なことと言ったら料理関係なので……お皿洗いでもなんでもいいんです。手伝わせてください」

ヒューバートは目を閉じて、なにやら考えているようだ。それを不安な面持ちで見つめた。


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