異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。
「ユーリは、ここの食事を食べたことがあるか?どう思った?」

「今日の朝食と昼食をいただきました。私の国の料理と、とてもよく似ています。どれも絶妙な味付けで、とても美味しかったです」

「そりゃあどうも。でも、意見もありそうだな?」

「い、意見というほどでは……」

「かまわん。思いついたことを言ってくれ」

「不満は一切ないんです。ただ……思いついたのは、ランチにいただいた焼き魚ですが、煮魚にしても美味しいかもと思いました」

「ほおう」

ヒューバートは顎に手を添えて、再びなにやら考え込んでいる。気を悪くしてないか、気になってしまう。

「確かに。あの魚は、最近漁れるようになったもんだ。ふむ。そんな食べ方もいいかも知れん」

よかった。ヒューバートの反応にホッとする。

「ユーリ。ちょっとこっちに来てみろ」

そう言うと、ヒューバートは調理場の中を見せて回った。調理器具は、鍋にフライパンに、見慣れた物ばがりだった。食材も、それほど変わらないみたい。
気になったのは調味料だった。塩と砂糖がメインで、あとはジャムのようなものが数種類と蜂蜜もあるようだ。

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