異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。
「お前、なかなか面白いことを言うな。よし、やらせてみるか」

「本当に?」

「ああ。ただし、邪魔にならないようにしろよ」

「はい!!」

そうとなればと、ヒューバートは補佐長をしているモーリーンという女性を紹介してくれた。こちらも恰幅の良い女性だ。聞けば、ヒューバートの妻だという。

「モーリーン、ユーリだ。他国から来ているんだと。調理場で、俺の味付けを盗みたいらしい」

からかい半分でそう言うと、モーリーンは全てわかったという様子で、豪快な笑みを見せた。なんだか、大家族の肝っ玉母ちゃんを連想させるようなモーリーンに、早くも親しみを覚える。

「ヒューバートの味付けを盗みたいだって?妙なことを言い出すもんだねぇ。この人の料理は神の域よ。頑張って盗み取りな」

「はい!!」









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