愛妻御曹司に娶られて、赤ちゃんを授かりました
翌日、ひとりダブルベッドで目覚めた私は、まず家中の掃除をした。
と、いっても引っ越してきたばかりなので、フローリングに掃除機をかけたくらい。
午前中うちに近所のスーパーに買い出しに出かける。佑が帰ってくるのは夕方だと聞いている。それまでに夕食を作り終えなければ。

食べるのは好きだけれど、料理に自信はない。実家暮らしだし、見事に母を頼って生きてきた。お弁当も夕飯の残りや冷凍食品を詰めるだけだったものなあ。
レシピサイトで確認し、私の技量でも簡単に作れそうなメニューを選定。よし今日はシチューにしよう。

材料を買いこみ、スーパー併設のパン屋でバタールを一本買った。スーパーが近いマンションにして正解だ。両手にエコバッグを下げて帰宅すると、パン屋で一緒に買ったメロンパンで昼食にする。
それから早速シチュー作りを始めた。
材料を切るとか、計量するということは、家庭科でやっている。女子校は方針なのか調理実習が結構多かったし、女の子同士、手作りお菓子の交換くらいはする。

案外スムーズにできるじゃない。くつくつとお鍋を火にかけながら、私はダイニングで余裕のひと休みをすることにした。
シチュー、サラダ、スライスしたバタール。うん、初日の食事にしてはなかなかいいのではないかしら。
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