愛妻御曹司に娶られて、赤ちゃんを授かりました
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佑との同居生活が始まった。同じベッドで起きだし、一緒に朝食を摂る。パンやスープなんかの簡単なメニューにするので、私が並べて佑がコーヒーを淹れてくれる感じ。
交互に洗面所を使って仕度をする。着替えるところはお互い見せないようにしているから、私がメイクしている間に佑が着替える。
佑が先に出社し、私がその後。たまに私が併せて、同じ時間に出発することもある。
夜は私の方が先に帰れるので、夕食の準備をする。遅くなる時は早く連絡をくれるので、作って余らせてしまうことは今のところない。今後、そういうことがあったら、余った食材は私のお弁当にしようと思う。
夕食を食べ、テレビを眺めたり、本を読んだりしているうちに眠る時刻。
佑は意識していないのかもしれないけれど、私はなんとなくベッドに入る時間を佑とずらしてしまう。
何か起こってしまうのが怖いのか、それとも何も起こらないのが怖いのか。
好きな人と同じベッドで眠っているんだもの。
ともかく、私と佑は平和に同居している。恋人同士でもなく夫婦でもない。かといって、百パーセント家族として気を抜いて生活しているわけでもない。微妙な距離を保っている。
同居一週間、木枯らしみたいな風が吹き、日中も夜も気温がだんだん下がってきた。カレンダーは11月に入った。