愛妻御曹司に娶られて、赤ちゃんを授かりました
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11月に入ると結婚式の準備が始まった。
私たちの結婚式は来年の春と決まっている。私たちが決めたのではなく、両家の親の意向だ。
とはいえ、実際の結婚式については私と佑がプランニングをしなければいけない上に、逐一それを佑のお父様に確認しなければならない。
招待客については特に両家の意見を聞かなければならないので、私は早々にリストをまとめ、招待状を作成していた。宛名のない招待状を、両親がバンバン配る。そうすると口頭で参加不参加の答えが帰ってくるので、リストにまとめる。
招待客の人数が決まらなければ会場が押さえられないので、まず最初にやらなければならないのがこの作業。ようやく会場を決め、席次を作ろうという段になって、双方の両親から招待客の追加があるのだ。副社長の結婚式なので仕方ないとはいえ、とにかく招待客が多過ぎる。
これって絶対普通の結婚式の流れじゃない。
普通は私たちで招待状を送って、返事がきてから席次を決めるはず。
招待客の増減が口頭で連絡がきて、この人は上座、この人は絶対この席になんて指示までくるし、容易に変更連絡がくるのだから参ってしまう。
最初からわかっている。結婚式は陸斗建設主催のパーティーだ。
私と佑は双方の両親のためにこの結婚式を挙げるのだ。
だけど、いざ式の準備に入ると苛々してしまうくらい面倒事が多い。
はあ、嫌になってしまうわ。