愛妻御曹司に娶られて、赤ちゃんを授かりました
身支度を整えると、ひょこっとドアから顔を出して佑の様子を窺う。
『気にしていません』という表情を作るけれど、たぶん頬が赤いままだろう。佑はドアの向こう、背中を向けて立っている。その背中が猛烈に照れているのがわかってしまう。
「気にしないでよ。子どもの頃、お風呂一緒に入ったじゃない」
「子どもの頃だろ」
その論理で私たちダブルベッドで並んで寝てると思うんだけど。私は佑の背を押し、リビングに戻った。
「ごはん、もう少しでできるからねえ」
はあ、バスタオルは巻いていてよかったと思おう。
クリスマスのディナーは割とうまくいった。割と、というのはドレッシングをぶちまけたという一点の失敗があったからなんだけれど。
それ以外は思った通りに作れた。ローストビーフ、サラダ、ラザニヤ、コンソメスープ。
佑が買ってきてくれたケーキは、有名なパティシエの限定品だ。予約しておいてくれるなんて、さすが。
お風呂で遭遇なんてハプニングはあったけれど、初めてのクリスマスとしてはいいんじゃないかしら。
「ケーキまでしっかり完食するとは思わなかった」
食後、ソファで佑が言う。私たちはコーヒーのお替わりを持って並んでテレビのバラエティを眺めている。
「咲花は本当によく食べるよな」
ケーキは小さいけれどホールだった。それを半分に割って、ディナーをたいらげたあとに全部食べた私。さすがにお腹いっぱいだ。
『気にしていません』という表情を作るけれど、たぶん頬が赤いままだろう。佑はドアの向こう、背中を向けて立っている。その背中が猛烈に照れているのがわかってしまう。
「気にしないでよ。子どもの頃、お風呂一緒に入ったじゃない」
「子どもの頃だろ」
その論理で私たちダブルベッドで並んで寝てると思うんだけど。私は佑の背を押し、リビングに戻った。
「ごはん、もう少しでできるからねえ」
はあ、バスタオルは巻いていてよかったと思おう。
クリスマスのディナーは割とうまくいった。割と、というのはドレッシングをぶちまけたという一点の失敗があったからなんだけれど。
それ以外は思った通りに作れた。ローストビーフ、サラダ、ラザニヤ、コンソメスープ。
佑が買ってきてくれたケーキは、有名なパティシエの限定品だ。予約しておいてくれるなんて、さすが。
お風呂で遭遇なんてハプニングはあったけれど、初めてのクリスマスとしてはいいんじゃないかしら。
「ケーキまでしっかり完食するとは思わなかった」
食後、ソファで佑が言う。私たちはコーヒーのお替わりを持って並んでテレビのバラエティを眺めている。
「咲花は本当によく食べるよな」
ケーキは小さいけれどホールだった。それを半分に割って、ディナーをたいらげたあとに全部食べた私。さすがにお腹いっぱいだ。