突然ですが、エリート御曹司様の花嫁を演じることになりました


無事、式が終わリ披露宴。これはずっとニコニコしていればいいんだよね。女優にならなくては……天海グループには逆らえない。

『俺は、天海グループの次期社長なんだ……もし、結婚式当日に花嫁に逃げられたなんて言われてみろ。ずっとそのレッテルを貼られ、天海の信用問題に関わるかもしれない。それにこれも何かの縁だ、俺の花嫁になって』

“レッテルを貼られる”

“信用問題に関わる”

こんなこと言われたら拒否できない。だって天海グループは有名な大企業……逆らったら後が怖かった。

披露宴は、天海さんのフォローもあり乗り越えることができた。やっと終わった……帰れるとホッとしたのに。

「待って、一花」

「……まだ何か?」

天海さんに呼び止められた私は、後ろを向いた。向かなきゃ良かった。

「もうさ、このまま結婚しよう。幸い、詩とは籍は入れてないんだ」

はい!? 
結婚をこのまましようって……何言ってるんだこの人は。ネジが外れてしまったのだろうか、ショックで思考回路が変になってるのかもしれない。

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