そしてまた、桜はさきほこる
「え・・・かっこいい」


すらりと伸びた長い脚に、細長くてきれいな指。まるで俳優のように整った顔立ち。そして、さわやかな笑顔・・・。


さっきから心臓が体の中で跳ね回っている。収まる気配もない。


完全に固まってしまった私の視線の先で、その男の子はマイクを持ち、落ち着きのある静かな声で話し始めた。


「みなさん、はじめまして。三年生の中西圭吾です。一年間よろしくお願いします。」


あ、私絶対に今恋してる・・・!。
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