わたしの本当の王子様は、誰?
「真美のこと、頼んだ」
「うん。まかせて」
真美が風邪で休んでいるなんて嘘だろうなってことは、俺と愛鳥ならわかる。
真美はそういうので休むような子じゃないし、風邪だとしても1週間も休むとは思えない。
それに俺ならまだしも愛鳥にも連絡頻度が少ないし。
そんなの、あの日仲良くなってからずっと一緒の俺たちならわかるんだ。
でも、まさか。
想像以上だった。
真美が抱えているものは、深い深い傷だった。
どんなに治そうとしても、薬を塗っても、のんでも、治らない。
心の、傷。