わたしの本当の王子様は、誰?
*
「愛鳥」
あれから1週間。
今日も真美はこなかった。
あっという間に学校が終わり、健人と下校。
そして家の前でバイバイしたところで聞きなれた声がした。
後ろを振り返ると、やっぱり大好きな姿が。
「真美!!!」
ああ、真美がいる。
「本当は学校で会いたかったんだけどさ。ちょっとでも早く会いたくてきちゃった」
「じゃあ、明日から・・・」
「うん。いくよ。学校」
「嬉しい!!」
よかった。本当によかった。
真美がいない間はずっと心に穴があいた気がしていたから。
でも顔にはまだ傷が残っているように思える。
「真美、傷・・」
「ああ、これね。だいぶひいたんだよこれでも」
それはわかる。ひどいときをみたから。