わたしの本当の王子様は、誰?
「痕にはならない?」
女の子なのに。顔に傷なんて残ったら・・・
「顔は殴られただけだし消えるよ。ただもう体は無理だね。たばこの痕とかは消えないと思う」
よかった。そうほっと息をつけたらどれだけいいか。
顔に傷が残らないだけよかったなんて思えないよ。
「そんな顔しないで。愛鳥、待っててくれてありがと」
「・・うん。約束したから」
この1週間ずっと待ってた。
いつ真美から「たすけて」ときても大丈夫なようにスタンバイをして。
でも、くることはなかった。
まあわかってたけど。真美はそういってこないってこと。
「ああ、でも結局学校2週間も休んじゃったよ。授業ついていけるかな」
心配そうにそう呟く真美。