わたしの本当の王子様は、誰?
運命のカウントダウン
愛鳥side
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「お母さん絵本読んで!」
「わかったから、これ読んだら寝ようね?」
「うん!」
「あるところに、とても可愛いお姫様がいました。しかしそのお姫様は、突然攫われてしまいました」
「いや!」
「え?」
「早く結末読んで!」
「まだ始まったばっかりよ?」
「悲しいのやだ!」
「はいはい。王子様はお姫様を助けだし、2人はいつまでも幸せに暮らしました。おしまい」
「よかった!ねえ、お母さんよかったね。お姫様。最後は幸せになれてよかったね」
「そうね。愛鳥にもいつか現れるよ。きっと愛鳥を守ってくれる素敵な王子様が」
「本当?」
「ええ。だから早く寝ようね」
「うん、おやすみ」
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