わたしの本当の王子様は、誰?


「そしてなんとも偶然はかさなった。これは、もしかしたら運命だったのかもしれない。でも、そのせいで悲劇が起きてしまった」

「なんだよ、その悲劇って」


もったいぶらないで早く教えてほしいけど。


でも心臓の音がさっきからうるさい。

これから知る事実はきっと、俺の想像をはるかに超えているだろうから。



「お前の母さん、それにこの2人の女性、みんなの妊娠がわかったんだ。もちろん時期はバラバラだったけれど、それでも予定日は大きく変わらなかった」



それは、運命。

たしかにそういってもいいのかもしれない。




「ここで話しは変わるが、社長になるには男と女、どっちがいいとお前は思う?」

「男?」

「そうだ。俺たちがまだ若かった頃は特にな。だからわかるだろう?この家には、男の子が生まれてほしかったんだよ。でもな、性別がわかったとき女の子だといわれた」

「・・・それって・・・」
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