わたしの本当の王子様は、誰?
だから俺は、がらにもなく自分からうざいといっときながら、いとも簡単に愛鳥のもとへと向かって傘を差しだした。
雨に打たれながら泣いている愛鳥に。
まだ本当の真実をなにも知らない愛鳥に。
「勘違いすんな」
「・・え?」
「俺はお前うざい、それは変わらない」
ほら、殴れよ、俺のこと。
怒れよ。
「ふふ」「面白いなあって」
はは。面白いって。なにが?
お前、俺が心を開いたとでも思ってるわけ?
ああ、イライラする。
俺って自分勝手だ。
なんで愛鳥にこんな感情を抱いてしまうんだろう。