わたしの本当の王子様は、誰?
「はじめまして」
はじめまして。
その言葉が正しいのか、正しくないのか。
それはわからないけど。
桐生くんのお父さん―――わたしの本当のお父さんはとてもびっくりした顔。
目が飛びでてしまいそう。
というか、わたしも驚いた。
こんな豪邸とは。
お母さんから場所を聞いて一人できてみたはいいものの。
そのスケールのでかさにびっくりで。
本当にあってるかと確かめたら表札には桐生の文字。
やっとの思いでインターホンを押そうとしたところで、後ろから声がした。