わたしの本当の王子様は、誰？

「海には、本当にすまないと思ってる。こんなにもお前が追い詰められてたことに気付けなかった」


ただ、俺は愛されたかっただけなんだ。

別に本当のお父さんお母さんとか、血の繋がりとか関係ない。

この、いま目の前にいる父さんに、愛されたかった。

必要とされたかった。



「愛鳥さんのこと、好きなんだろう？」

「・・・父さんは、それでもいいの？」

「いいのって、なにがだ？」

「俺と、本当の娘が付き合うって、いいの？」

「そんなのいいに決まってるだろう。とても嬉しいことだ。それにいっただろう？俺にとっての子供は海だけだ。お前が幸せになることが、俺の一番の幸せだ」

「・・・ありがとう」


とはいったものの、俺あいつにあんなこといっちゃったしな。

あいつももう俺に話しかけませんとかいってたしな。