わたしの本当の王子様は、誰?
わたしと健人は付き合ってる。
そんな噂は入学してすぐに広まった。
いくら付き合ってないから!っていったって誰も信じない。
そりゃあ隣に住んでて、一緒に登下校なんてしてたらそう思われても仕方ないのかもしれないけど。
でも、できればそう思われたくないんだ。
健人とは、本当にそういうのじゃないから。
「駅前のクレープ奢りね」
もう、はやくこの状況を消し去ってしまいたいから。
わたしはそういって教科書を渡した。
「了解。さんきゅ」
じゃあ今日の放課後なー。そういって教室をでていく。