わたしの本当の王子様は、誰?


「愛鳥が俺の家にくることで、近所の人にばれるかもしれないと思った。愛鳥が、親同士また会えばいいっていったこと、間違ってはないと思う。でも、そうすることで、今までのことが全部水の泡になるかもしれない。それは、愛鳥の両親や、俺の父さん、金井の両親が守ってきてくれたことを台無しにする可能性があると思ったんだ」


そこまで、わたしは考えてなかった。


本当に甘い考えだったんだなと思う。


「でもさ、そればっかり気にするのも違うんだよな。まわりの目なんて気にしてたら、いつまでたったってなにも変わらない。愛鳥のことを好きなのに、気にしてたら、付き合うこともできないし」


「・・・っ?」


いま、さらっとすごいこといわなかった?

え、聞き間違い?

聞き間違いじゃなかったら、好きって聞こえたんだけど・・・。

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