わたしの本当の王子様は、誰?


わたしと健人は昔からそうだった。

高校入学してすぐに噂が広まったっていったけど、それは中学のときも同じ。

というか、小学校高学年くらいからだっただろうか。


「付き合ってるんでしょ」


そう、冷やかされるようになったのは。



学校だけじゃない。家だってそう。

隣同士で昔から仲良しだったお互いの両親。

それに生まれた病院だって生まれた日だって同じ。

これはもう運命だなんて親たちまでそういう。


わたしの親は「健人くんみたいな息子がほしい」そういうし、健人の親は「愛鳥ちゃんみたいな娘がほしい」そういう。


わたしたちはまわりからそういわれて育ってきた。

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