わたしの本当の王子様は、誰?
・・・というか、悩みすぎだろ。
さっきからずっとメニューを眺めている。
もう結構時間経ったし、お店の人もめっちゃみてるぞ?
メニューをみるのに必死な愛鳥はお店の人の視線なんて気づきもしないんだろうけど。
愛鳥はとても優柔不断。
昔っからそれだけは変わらない。
だいたいあと2つってところまでは絞るんだけど、そこから1つが決められない。
まあそんなところもかわいいと思うんだけど。
「どれとどれで迷ってんの?」
「これとこれ」
愛鳥が指さしたものを注文した。
「いいの?」
目を輝かせて嬉しそうにする愛鳥。
俺はその姿がみたくて毎回毎回愛鳥の食べたいものを注文するんだと思う。
自分が食べたいものものを頼むよりも、その顔をみるほうがよっぽど価値があると思って。