わたしの本当の王子様は、誰?


「おまたせしました」


バナナチョコクリームと、ストロベリーチーズケーキクリーム。

どちらも甘ったるそうだ。


受け取った俺は迷わずバナナチョコのほうを愛鳥に渡した。




「なんでわかったの??」

不思議そうにそうきく愛鳥にちょっと笑う。


「だって愛鳥こっち先に指さしたから」


俺がそういうととても驚いた顔をした。

目が見開いてる。


「愛鳥ってわかりやすいよな。だいたいいつもそうだよ。迷ってても優先順位は決まってるからそっちを先に指さす。っていっても、例外はあるけどな。でも今日はバナナチョコのほうめっちゃみてたし。だから」


たしかに、今まで俺はそうやって愛鳥が食べたいものをなんとなく察知してあげてたけど、こうして愛鳥に聞かれたのははじめてかもしれない。



それくらい愛鳥も動揺してるってことなのかな。
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