わたしの本当の王子様は、誰?
にこ。
彼が笑った。
あ、あぶない!倒れるところだった!
こんな目の前で微笑まれたら死ぬ。
ドキドキしすぎて死んでしまう。
そんな気持ちはまわりにいた女の子たちも同じだったようで、何人か倒れたのを横目でみた。
恐るべし。
さすがは王子さ・・・
「気安くしゃべりかけんな、ブス」
ま・・・・・・・え?
彼の顔が近づいてきて思わず目をつぶったわたしの耳元に聞こえてきたのは、そんな冷ややかな言葉だった。