わたしの本当の王子様は、誰?






あれは、小学3年生のときだった。

真美は小学生のときから落ち着いていた。

クールで一匹狼。

小学生なのに、そんな異名をもっていた。



そんな真美のことをよく思ってない子もいた。

悪口を叩かれたり、わざと転ばそうとする人がいたり。

でも、真美はそれでも全然泣かなかった。



そんな真美が、大声で泣いた日ははっきりと思い出せる。

人目も気にせず、あんなに大声で。

クラスのみんながびっくりしていた。

あのクールな真美ちゃんが泣いてるよって。


でも誰も近づかない。

誰も「どうしたの?」と声をかけることさえしない。

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