もっと秘密なラヴシークレットルーム 日詠医師の溺愛ぶりは糖度高めで要注意?!
「確かに高梨夫妻と自分は血の繋がりがないことを知った時はショックだった。でも、それでも、自分が彼らから大切にされていた事実のほうがそのショックよりも勝ったんだ。」
高梨の父親に対する尊敬
そして
高梨の母親からちゃんと受けていた愛情
それらが今でもナオフミさんの心の中にちゃんとあるんだ
『お父さん、お母さんからの愛情が勝ったんだ。』
「ああ・・・俺の良い手本。」
『ナオフミさんの中でもいろいろな葛藤があったと思うけど、お手本にできるナオフミさんも凄いな~って思うよ。』
「凄くなんてないさ。」
『ううん。凄い!私がナオフミさんだったら、葛藤状態に負けてしまいそうだもん。』
「・・・俺だって、なんでこんなに自分を取り巻く環境が複雑なんだって反発したこともあった。でも、いろいろな経験をしながら、自分の中で視野が広がっていくうちに、こんな人生も悪くないな・・・そう思えるようになった。こういう環境にいなきゃ、伶菜とも、出逢うことなかったかもしれないしな。」
『確かに、学生時代の友人の子供同士が出逢うことって、なかなかないかもね。』
そうだなと言いながら、彼はその大きな手で私の頬を包む。
その手が優しくてあったかい。
「キスして、伶菜。」
『えっ?』
「これからの祐希・・・彼の成長の過程での反抗期、血が繋がっていないことを知った時の反抗心・・・それらにちゃんと向き合う勇気が欲しい。」
『私のキスが、勇気になるの?』
「ああ。ひとりじゃないんだって、背中を押してもらえる。」
なんでも自分でやりたいナオフミさんがこうやって私を頼ってくれる
ちゃんと彼のパートナーになれている
そんな自信をくれる
そして、物理的に力を合わせて子育てしている今はもちろん
子供達の成長において必要になるであろう心理的な支援も自ら買って出てくれようとしている彼がいてくれること
それは本当に私の心の支えになる