もっと秘密なラヴシークレットルーム 日詠医師の溺愛ぶりは糖度高めで要注意?!
『えっ?あたし?』
「そう。」
『い、今?』
「そう、今。かわいいから食べたい。ダメ?」
あまあまな言葉を口にするようになった彼。
以前の彼は、スキという言葉もなかなか聞かせてくれなかったのに、今はとことんあまい。
『・・ダメじゃない・・けど、ダメ。』
「なんで?」
『あ~、朝ごはん、祐希たち待ってるよ!』
「それは行かなきゃ・・だな。」
むくりと起き上がった彼はやっぱりちゃんとお父さんでいてくれる。
やっと起きてくれたと安堵するのも一瞬で。
「子供達を送り出したら・・・」
『あっ、今日、あたしも仕事・・・』
全裸で立ち上がった後ろ姿からも漏れ出ているフェロモン全開の彼から差し出された長い指に誘われるように絡まった薬指。
仲良くしようと甘い合図。
しかも、遺伝相談ルームにある部長室で。
業務の合間の休憩時間に。
『わざわざ病院来るの?』
「だって伶菜、仕事だろ?」
『でも、ゆっくり体、休めなきゃ・・・』
「ココロの充電が優先。」
『じゃあ・・・食べて下さい。』
「わかった。まずは朝ごはん、な。」
私は日勤のみの勤務。
彼は夜勤あり、しかも長時間拘束されることがざらにある勤務。
プライベートでの物理的なすれ違いは当たり前だけど、
それを少しでも埋め合おうとする努力をしてくれる。