もっと秘密なラヴシークレットルーム 日詠医師の溺愛ぶりは糖度高めで要注意?!
report4:Hiei's eye:彼女がいなくなった日々に・・・
【report4:Hiei's eye: 彼女がいなくなった日々に・・・】
「腹減った~。おっ、こんなところにお弁当が落ちている!!!!!!」
臨床心理士で俺の妻である伶菜が休みの日の昼休み。
医局のデスクの上に置いたままだった伶菜お手製弁当。
それを食べようと診察を終えた外来診察室から医局まで来た俺。
そこの出入口で、自分のデスクのほうからはっきり聞こえてきた、調子づいた男の声。
「これは俺様に食ってくれって訴えているんだよなぁ。わかった。食ってやるよ。レイナの愛情たっぷりな弁当のニオイがしてくるし。俺に食べて欲しいんだろう?」
弁当と会話している頭のおかしな、その声の主である人物は今にも俺の弁当箱に手を伸ばそうとしている。
「食べて欲しいの?・・・わかったよ、レイナ。これを食ったら、次はお前を食いにいってやるから待ってろよ~・・ってイテっ!!!!」
その男が弁当箱に蓋を開けた瞬間、その腕を掴んだのは俺。
『伶菜は今日は休み。』
「なにイ~?!俺は聞いてないぞ。だからレイナを食う前に、これ、食う。」
『椎茸はダメだ。人参にしとけ。』
久しぶりに弁当に入っていた俺の好物のひとつでもある伶菜お手製の筑前煮。
その中でも大好物の椎茸に指を伸ばそうとしている森村をかわすために弁当箱を自分のほうへ引き寄せる。
それでも森村は弁当箱から手を離さない
本当に遠慮の欠片もない男
今に始まったことじゃないけどな