もっと秘密なラヴシークレットルーム 日詠医師の溺愛ぶりは糖度高めで要注意?!
留学先は、双胎間輸血症候群を発症した妊婦の水谷さんを紹介した大阪の医療研究機関。
『僕も大阪へ行き、水谷さんの治療を学ばせて頂きたいのですが、ご了承して頂けますか?』
「日詠先生も一緒に大阪に来て頂けるということですか?」
『水谷さんが宜しければ・・ですが・・・』
「もし、それが叶うのならば、心強いです。妊娠した時からずっと診て頂いていますし。」
俺の治療同行に対しても即同意して下さった水谷さんと一緒に大阪へ向かった。
彼女の治療を間近で学ばせて頂きながら、同じ疾患の妊婦の治療を指導医の監視下で、数例行わせて頂いた。加えて、その治療を始めるにあたっての院内環境の整備や準備等についても学ばせて頂くこともできた。
自分が技術を持ち合わせていないと一度は治療を断った双胎間輸血症候群への治療に地元名古屋でも今後携われるようになるかもしれないという手応え
それは、自分とは別の場所で夢を叶えるために頑張っているであろう伶菜に
自分も頑張っているんだと向き合うことができるという想いをもたらした
もし再会する機会があればようやく胸を張って会える・・・そう思わせてもくれた
必ず彼女と再会する・・・それをもう諦めないという想いを再び抱くことも
公私ともに足踏み状態だった俺を変えてくれるきっかけになった水谷さん。
彼女の治療経過が良好であったため、彼女の出産前に名古屋へ戻ることができることになったのを機に俺も国内留学を終えて、名古屋へ戻った。
『大阪で良く頑張りましたね。勉強させて頂いたこと本当に感謝しています。』
「こちらこそ・・・でも実は大阪へ行くこと、不安で仕方ありませんでした。」
『そうですよね。難しい判断をさせてしまい申し訳ありませんでした。』
「いいえ。突然、お腹の赤ちゃんたちに異常があるって言われて・・・双子であることも驚いたのに、その上、病気があるなんて・・・出産前にそんな不安を抱きたくなかったって、治療を受ける前はずっとそう思っていました。でも、治療を受けてからは、出産前に異常がわかって良かった・・・今はそう思えるんです。」