もっと秘密なラヴシークレットルーム 日詠医師の溺愛ぶりは糖度高めで要注意?!
なんなの、この家族
なんなの、ナオフミさんまで
なんかよくわからないけれど
藤崎さんというご夫婦に私のことを褒められたみたいだけど
ナオフミさんが藤崎さんの奥様にホテルに連れ込まれた件は・・・複雑だよ・・・
私も元カレと色々あったから人のこと言えないけれど
こんな美人な女性とナオフミさんが・・・と思うと
ちょっとショック
森村先生が大学時代のナオフミさんの女性関係を密告してくれたこともあったけど
その人達に実際に会ったことはなかったし・・・
『私・・・カウンセリングの予約が入っているので・・・・これで・・・失礼します。』
藤崎さんご家族ががやがやと会話している中、そのままこの場所からフェードアウトしようと思ったけれど、何も言わずに出ていくのは失礼だと思った私は、彼らやナオフミさんに背を向けてから挨拶して診察室のドアを開けた。
「伶菜。今晩、早く帰るから・・・」
『結構です・・・・お仕事・・・ちゃんとしてきてください・・・失礼します。」
あまりにもショックを受けた私は彼が必死に声をかけてくれているにも関わらず、振り返らずにそう言いながら診察室を後にした。
ナオフミさんの女性関係
全てを把握しているわけではないけれど
中でも脅威に感じていたナオフミさんの先輩女性医師の奥野先生はキスしかしていないと奥野先生本人から弁明されていた
でも、さっきの藤崎さんの奥様はホテルに連れて行ったって・・・
ホテルって、ビジネスホテルでツインの部屋でそれぞれ別々のベッドに寝て何事もなかったってことではないよね?
『ナオフミさんがモテるのはよくよくわかっていたけど、リアルにそういうことを耳にすると・・・やっぱりショック・・・でも、今からカウンセリング・・・平常心、平常心・・・』
私は必死に自分にそう言い聞かせながら売店で飲み物を買わないまま、カウンセリングルームへ足を向けた。
でも、すぐにはカウンセリングルームには戻れなくなった。
「伶菜さん、待って!」
『えっ?』
「あなたにはちゃんと知って欲しい。」
背後から声をかけられたから。
はあはあと息を切らしながら私にそう声をかけたのは、さっきナオフミさんの診察室の中にいた親子のお母さんのほう。
藤崎さんの奥様。
『あの・・・』
なんて答えたらいいのかわからない
だって、ナオフミさんとホテルに行った女性ということは間違いなさそうだったから
それなのにちゃんと知って欲しいって
それ以上のことを知るのが正直怖い
「日詠先生・・・違う、日詠くんとホテルに行ったのは事実。」
『・・・・・・・』
ホテルに行ったのは
やっぱり事実なんだ・・・