もっと秘密なラヴシークレットルーム 日詠医師の溺愛ぶりは糖度高めで要注意?!
澪さんは伶菜を傷つけるようなことはしない
だから俺は目の前にいる澪さんの大切な人達とちゃんと向き合わなくてはならない
ひとりの産科医師として
「日詠先生、ホテルでママとヤったの?」
来たな
思春期、女子中学生のストレートな質問
「おい、芽衣。なんてこと聴いているんだ!!!!しかもヤったの?なんて乙女が口にしちゃダメだろ~」
「だって~、気になるじゃん。ねえ、せんせっ!」
でも、ここでバツが悪い顔したら
この娘さんに澪さんのことを誤解されてしまうよな
だからちゃんと話そう
人生の先輩のひとりとして
女性のカラダを守る立場の産科医師として
せっかく再会したんだからな
『セックスした。澪さんと。』
「ひゃ~そうなんだ!そうなんだ!セックスって・・ひゃ~!!!!」
好奇心旺盛の娘の言葉をとうとう聞いていられなくなった澪さんのご主人が耳を塞いでいる
でも塞いでいる耳を押さえている手と耳の間に若干隙間があるのも確かに見える
聞きたくないけど、何話しているのか聞いておかなきゃいけない
そんな彼の姿が10年後ぐらいの俺に見えて仕方がない
ひとりの父親という立場でもちゃんと話しなきゃな
『そうだね。自分が大切に想っている人にいつまで経っても会うことはできなくて自暴自棄になって、顔も名前も知らない澪さんに甘えた。澪さんの優しさに甘えてしまって、澪さんを傷つけた。』
「・・・傷つけた・・・の?」
『ああ・・保健講話でも言ったけれど、セックスはお互いに大切に想っている人としなきゃ、それはココロが伴わない行為。だから反省してる。自分が辛かったからって澪さんに甘えてしまったからな。」
「・・・そうなんだ・・・ママ、辛い想いしたんだね・・・」
さっきまでの好奇心旺盛の、前のめり気味だった娘さんの声のトーンが下がった。
自分が犯した過ちを、これから恋をするであろう彼女には味わってほしくない
素敵な恋愛をして欲しい
そう願わうにはいられない
「でも、この人・・・日詠先生がいてくれたから、ママはパパのところに甘えてくれたんだ。」
『藤崎さん・・・』