【短編】M e m o r y
きっと。
告白された日のことを覚えてなかったのは嬉しすぎて、なんだよね。
《…ねえ、美。窓の外、見てみて》
やっと涙が止まり始めた頃。
優馬からの変な言葉が聞こえて。
…窓の外?
カーテンを開けてベランダに出る。
……何もないよ?
部屋の中に入って、携帯をとる。
「何もないじゃんー。なんなの〜?」
携帯を耳に当て、言葉を出す。
そこで返ってきた声は、不思議な言葉。
《…愛を誓い合う場所》
。