【短編】M e m o r y


……は?


知らない番号から掛かってきた電話なのに、知ってる人の訳ないでしょ!


覚えてるもなにもない。


「……イタ電?」


眉間にしわを寄せて言ったら、鼓膜が破けるような、そんなでかい声が返ってきた。



《違うよーっ!俺だよ俺!わからない!?》


「……オレオレ詐欺?」



今度は本気でムカついたので、ものすごい低めのトーンで言った。


うるさいんだって、耳元で。


《美ぃ!思い出して…。

中学でバカにされてた優馬だよ!!》



……優馬?




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