じれったい恋愛…~運命の人に気づくまで~
『あれ?今日はちょっとは早く出たつもりだけど、もしかして、もうそんなにギリギリの時間だった?』
そう言って、腕時計を見る先輩。
『まだ、少し余裕あるよ?なんか急ぎの用でもあるの?』
『いえ、ないです』
『そっか、それならこの位のペースで行っても大丈夫だね』
焦った~!急ぎの用でもあるの?なんて聞かれて、焦ったよ~!
先輩を見たくて急いでた、なんて言えない…。
それにあのまま、あの速さで行っても私は先輩より早く着いてしまっただろう。
でも、会えて良かった。
早く会いたいと思っていたけど、まさか、こんなに早く会えるとは思ってなかった。
それに見つめるだけで…なんて思っていたのに、まさか一緒に登校できるなんて…。嬉しい。