じれったい恋愛…~運命の人に気づくまで~

わかってる。いつか、こんな日が来ることはわかってた。

でも、いざ、そんな日が目の前に来ると、やっぱり受け入れがたい。


勿論、私は先輩の彼女でも何でもない。

さっき、先輩が言っていたように、この話を私にしなければならない義務もない。

それでも、私の気持ちを考え、キチンと話してくれた先輩はやっぱり優しくて、思いやりのある人。


そんな人を好きになって本当に良かった!
そう思った。ありがとう!
好きでいさせてくれて、ありがとう!


感謝の気持ちを伝えなくちゃ。



『先輩、今まで本当にありがとうございました。

先輩を好きになって、本当に良かったです。

私は水谷先輩を好きでしたけど、尊敬もしてました。

自分の考えをしっかりもち、目標に向かって努力する、先輩は尊敬できる人です。


会えなくなるのも、この街から居なくなるのも寂しいけど、私も頑張ります!

だから、先輩もどうか頑張ってください!』


『………。
ありがとう!

尊敬なんて、そんな大した人じゃないけど、そんな風に思ってくれてありがとう!

それに、この街から居なくなるって(笑)
家はここにあるんだよ!たまに帰ってくるし。


でも、陽子ちゃんも頑張って!僕も頑張るから!』



あと数日、先輩とこうして言葉を交わせるのは、あと何回あるんだろう。

まさか、今日が最後なんて、ないよね?


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