じれったい恋愛…~運命の人に気づくまで~

まだまだ先輩ロスの私。

せっかくりこちゃんたち仲良しのみんなと、同じクラスになれたのに、私は休み時間も自席で机に顔をうずめるように伏している事が多くなった。


そんな私をりこちゃんは、心配して話し相手をしてくれることが多かった。


『もう~、陽子、どした~?
また水谷先輩のこと考えてるんでしょう?』


『あ~!どうしよう。
早く、思い出に変えて、前に進まなきゃ!って思うのになかなか、それが出来ない。
先輩の存在が大きすぎて、無理だよ~!(泣)』


『そうだね。陽子は難しいかもね。

もう、そんな、無理に忘れなくてもいいんじゃない?
何かのきっかけでもあればいいんだけどね~』


『うー、辛いよー。先輩ロスだよぅ(泣)』


『はいはい、もう思う存分、水谷先輩を想ってもいいんじゃない?

すぐには無理だね』


そう言って、半ば呆れたように他の皆のところへ行ってしまった。


はぁ、どうしたらいいのか、どうしたら先輩を思い出に変えて、前に進めるのか…。


答えの出ないもどかしさに苦しむ日々を送っていた。

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