じれったい恋愛…~運命の人に気づくまで~
『……。
先輩も同じなら私の気持ちも分かりますよね?
止められないんです、先輩を好きな気持ちは』
『もう、辛い思いしても知らないよ?
僕が緑川さんを好きになることはたぶんないから。
それでも大丈夫?』
『辛いのはわかってます。
でも、好きな気持ちが止められないので諦めがつくまで好きでいてもいいですか?』
『……。
そこまで言うなら、僕は何もしてあげられないけど』
『はい、大丈夫です。ただ先輩を好きでいられれば…。
時々こうしてお話ししてくれたり、バッタリ会ったら気軽に声をかけてくれたら、それだけでも私は嬉しいんです』
『…。もう、負けたよ。そこまで思ってくれてるなら…。
僕も片思いで辛いから、緑川さんには辛い思いさせたくないと思ったんだけどな…』
『ほら、そういうところ!やっぱり優しいです。
だから好きでなくなることが出来ないんです!
もう!先輩のせいですよ!こんなに好きにさせたのは!』
『え?(笑)
ごめん、全然自覚なかった』
『これからもまた告白しちゃうかもしれないですよ!もう!』
先輩はやっぱり優しい人だった。
片思いの辛さを知ってるから、私に辛い思いをさせないように、なんて。
そんな優しさが私の想いを絶ちきれなくさせているって気づいてないみたい。
これから益々、私は先輩に恋していくのかな。