じれったい恋愛…~運命の人に気づくまで~
とりあえず、指定された場所に行ってみることにした。
この前と同じ空き教室。
この前と同じように後ろのドアが開いている。
廊下から隆君が、今日は教室のドアの近く辺りにいるのが見えた。
私が入ると、
『ごめんね、また呼び出して…。
ちょっと、ここ、ドア閉めていいかな』
そう言って、隆君はドアを閉めた。
中に入ると、私はこの前と同じように寄せられた机たちをバックに少し窓よりの辺りに立つ。
隆君は教室の後ろの窓よりに立った。
『ごめんね、また呼び出して…』
『ううん、大丈夫!
でも、どうしたの?
また何か話があるって岩山君から聞いたけど…』
『うん、実はさぁ…。
この前みっちゃんに告白して振られちゃって、諦めようとしたんだけどダメだったんだ…』
『えっ?』
『だから、もう一度、ちゃんと自分の気持ちを伝えたくて…。
俺、みっちゃんの事、初めて見たときから、何かいいな、と思って。
それで、どんどん好きになって。
この前、振られた後もみっちゃんへの好きな気持ちは全然変わらない、というより、どんどん好きな気持ちが大きくなってて。
だから、ダメもとでもう一度、ちゃんと自分の気持ちを伝えたくて…』