じれったい恋愛…~運命の人に気づくまで~
『……。
ありがとう!そんなに想ってくれて。
でも、ごめんなさい。
この間も伝えたけど、私、好きな人がいて…』
『知ってる!』
『えっ?』
『先輩だよね?その、みっちゃんが好きな人。』
『え?どうして…?』
『ずっと、みっちゃんを見てれば誰が好きなのかくらい、わかるよ。
俺も先輩を知ってるし』
『えっ?
誰だかも知ってるの?』
『うん、水谷先輩だよね?
前にバスケ部にいた。
俺、バスケ部だし一緒にやってたから知ってるよ。
今は野球部に行っちゃったみたいだけど…。
いい人だよね、水谷先輩…』
『……。
そうなんだ。知ってたんだ、私の好きな人。
それなら、何故?』
『片思い、でしょ?』
『えっ?』
『知ってるよ。
みっちゃんが水谷先輩に片思いしてることも、告白して振られちゃったことも』
『え?
何で知ってるの?』
『まぁ、ちょっと…ね』
『でも、私の気持ちは変わらないから。
だから、申し訳ないけど諦めて。
隆君なら私なんかよりステキな人を見つけられると思う!
早く私なんか忘れて、他にステキな、いい人みつけて!』
『無理だよ!
俺にはみっちゃんしかいないから!
今は無理でも、きっとみっちゃんに好きになってもらえるように頑張るから!
だから、お願いだよ、好きでいさせて!』