一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~

◇◇◇◇◇

部活からまだ戻らない祐介に〝ちょっと出かけてくるね〟とメモを残し、二度目になるセレンディピティへ急ぐ。思えば、拓海と待ち合わせをするのははじめてだ。
デート気分でドアを開けると、拓海はすでにカウンターについていた。店内には拓海のほかに二組のカップルがいる。


「いらっしゃいませ」


龍二はこの前同様、渋い声で出迎えてくれた。


「こんばんは」
「また来てくれてうれしいよ」


龍二の社交辞令に軽く微笑みながら、拓海の隣に腰を下ろす。


「祐介くんは?」
「まだ部活から帰って来なくて」
「熱心だね」


拓海とバスケの話をするようになってから、余計に気合が入っている気がする。


「さてと、実花子ちゃんはなににする?」
「えっと……」
< 228 / 411 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop