一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~


あの時は真相をすべて話してくれた。それなら、今回だっていいじゃないかと勝手に思ってしまう。


「そこを突かれると弱いんだけどねぇ。……でもまぁ、実花子ちゃんだし、大丈夫かな」


そう言ってもらえるとありがたい。
白鳥は焼酎で喉を潤すと、ゆっくりと話しはじめた。


「一年前に買収した企業の作ったスマホのアプリが、著作権侵害で訴えられたんだ」
「訴えられた?」


次元の違う話だけに全然ピンとこない。


「そうなんだよ」
「それって、そのアプリを作った会社じゃなくて、拓海さんの会社が訴えられちゃうんですか?」
「買収している以上、拓海くんの会社、トレンダーズクリエイトが被告になるね」


拓海が裁判沙汰に巻き込まれるとは思いもしていなかった。ちょっとしたトラブルだというから、もっと些細なことだと考えていたのだ。


「それで、著作権侵害は事実なんですか?」
「それはまだ精査中」
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