一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「今度、私がもっと素敵な人を探してくる。だから、今夜はパーッと、ね?」
千沙が二本目の日本酒を戸棚から取り出し、実花子のグラスに注ぐ。
どうしてだろう。いつもなら一合でも飲めば、少しは酔いが回ってくるのに。どういうわけか、今夜は二本目を半分飲み干しても、まだ全然だ。
それどころかどんどん冴え渡ってくる頭は、油断すればまた拓海のことを考えていた。