一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「そうですね」
何曜日とは決めず不定期に通い、通算すると多分十回くらいだろう。
「そのうち合気道のほうもやってみない?」
「合気道!?」
さすがにそれはちょっと難易度が高すぎる。
「難しくないよ。俺がちゃんと教えるし。実花子ちゃん、筋がいいからいい線いくと思うんだけど」
「いえいえ……」
筋がいいなんてとんでもない。護身術だって、たったの一ヶ月しか習っていないのだ。
「ほほう、おふたりはなかなか仲が良いと見えますな」
白鳥が目を細めながら実花子たちを見た。
「そんな全然」
「実花子ちゃんにそこまであからさまに言われると、ちょっと傷つくなぁ」