一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「無茶苦茶なこと言うなよ。それじゃ驚かせられないじゃないか」
拓海は眉をひそめた。
「それ以上、強くなられても困る」
「私、そんなに強いですか?」
「木によじ登ろうとしたり、男ふたり相手にケンカしたり」
そこを突かれると、なにも言い返せない。
拓海は実花子の反応を見て、面白そうにニヤッと笑った。
「とにかく護身術はもう必要ない」
そこまで拓海が強く言うのなら。
「はい、わかりました」
「素直でよろしい」
ポンポンと頭を撫でられる。
「これからは俺が守るから」
頭から下りてきた手が実花子の頬をくすぐる。拓海の長い指先が顎にかけられ、そのまま持ち上げられた。