一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「これ、おみやげ」
拓海が手にしていた箱を持ち上げる。
「毎日買ってこなくてもいいのに」
実花子はそう言うが、拓海の楽しみなのだからやめられない。
「今日はシャインマスカット」
「えっ、マスカット?」
実花子は、早速うれしそうに箱を開ける。そんな顔を見ると、その日の疲れもいっぺんに吹き飛んでいく。
「わぁ、おいしそう!」
実花子の顔がぱぁっと華やいだ。
「祐介くんは?」
部屋で勉強でもしているのだろうか。中学三年生だから今年は受験生だ。
「祐介なら今夜は友達の家で一緒に勉強だって」